おいでよ きみも! 夢と冒険の世界へ


野外活動やボランティア活動を通じて、元気でたくましい少年少女を育て、社会のために役立てようと、ボーイスカウト運動は続けられている。きみもきっとボーイスカウトの名前を聞いたことがあるだろう。誕生から100年以上の歴史があり、世界144ヶ国に拡がる、国際性がある運動なので、世界中どこへ行っても知らない人がいないくらい有名な運動だ。

 歴代のアメリカ大統領や日本の総理大臣をはじめ、科学者、スポーツ選手、宇宙飛行士、芸能人…と、世界中のトップで活躍する有名人の中にもボーイスカウト出身者はたくさんいる。これもこの運動が、世界中の人々から認められ、共感を得ている証明ではないだろうか。立派な社会人として価値薬する先輩たちに対して、「さすがはボーイスカウト出身者だ!」と世界中が評価してくれるということだ。こうしてお話をしていると、「厳しい訓練があるんじゃないかなぁ」とか「ぼくにちゃんとできるのか自信がないなぁ」とか、「入るのに難しい試験があるんじゃないかなぁ」なんて考える人もいるかもしれない。しかし、心配は無用!ボーイスカウトに入るには試験もなにもいらない。きみが「やりたい!」と思えばOKだ。ボーイスカウトでは年齢にあわせて、また興味にあわせていろいろな体験ができるようになっている。それはみんなおもしろく、やさしく習えることばかりだから安心してほしい。だれでも基礎からしっかりやれば修得できる知識や技能なので、楽しみながらどんどん身についていくんだ。だから、「どんなことにも挑戦したい」「将来は人々の役に立つ仕事をしたい」「学校では教えてくれないようなことも経験して、強くたくましくなりたい」と願っているきみに、ボーイスカウトはピッタリなんだ。


ボーイスカウトのはじまり

~それは小さな島のキャンプから始まった~

ボーイスカウト運動は、今から約100年前、イギリスのベーデン・パウエルという人が主催した、ブラウンシー島という無人島での実験キャンプがそのはじまりだ。

 ベーデン・パウエルには、当時のイギリス青少年が、肉体的にも、精神的にも、ひ弱に映り、彼らを立派な社会人に成長させるには、自然の中で自発的に活動に取り組む必要があると考えた。20人の少年が参加し、このキャンプは実施される。島での夢と冒険に満ちたキャンプ生活は、少年たちの心をとらえ、この経験をもとに彼が書いた「スカウティング・フォア・ボーイズ」という本は、またたく間に世界中で反響を呼び、ベストセラーとなった。こうしてこれが、今日のボーイスカウト運動に発展したのである。